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2020.08.14 

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抵当権の抹消と相続

 例えば、住宅ローンなどを組んだ方が亡くなった場合に、保険を用いて抵当権を消したり、あるいは相続人が相続財産を調べていたところ、土地や建物に抵当権などの担保権がついたままであったことが判明したりする場合があります。
 このような場合、不動産登記簿に記載されている抵当権などの担保権を抹消する登記手続きを行います。抹消登記手続きは抵当権者である金融機関などと、不動産の所有者であった方の相続人が共同申請によって行います。特に遺産分割協議などによって不動産の所有者名義人になった相続人が具体的に申請手続きを行うこととなります。住宅ローンの抵当権を抹消する場合には、抵当権者である金融機関が返済の事実を確認した後、相続人に抹消登記手続きに必要な書類関係を渡してくれます。その書類関係の中で、抵当権が消滅していることを記載している書面、金融機関の抵当権設定に関する権利証(今の制度で言う「登記識別情報通知」)、金融機関の登記用委任状、これらの書面を用いて抵当権抹消登記申請書を作成し、管轄の法務局へ申請します。抵当権の抹消登記手続き自体にかかる税金は、不動産の個数1つにつき1,000円です。土地1筆、建物1軒ですと、2,000円の税金がかかります。司法書士に依頼する場合には、別途報酬が発生します。
 ここで注意しなければならないことがあります。それは、抵当権の抹消登記を申請する前に、不動産の相続登記をしていなければならないことが多い、ということです。
 事実関係を整理しますと、相続が発生したことにより返済等が行われ、抵当権が抹消されたことになるわけですから、相続登記を申請した後に抵当権の抹消登記を行うこととなります。すなわちこの場合には相続登記を省略して抵当権の抹消登記をすることはできないことを意味します。
 他方、実は相続が発生した当時には既に返済等が済んでいて、抵当権の抹消登記手続きを単に行っていなかった場合、事実関係は抵当権消滅後の相続発生となりますので、相続登記を行わないまま、相続人による抵当権抹消登記を行うことができます。また、この場合には相続登記申請と一緒に抵当権抹消登記をすることもできます。どちらかと言うと、相続登記と抵当権抹消登記を一緒に行うお客様が多いように思います。
 不動産の登記簿謄本を取ってみたら抵当権が付いていたなんて言う場合、一度ご相談頂けましたらと思います。
                                            徳丸修一
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